海外こそエンジニアの宝庫 中国編

海外こそエンジニアの宝庫 中国編

シリーズ:
海外こそエンジニアの宝庫


労働人口の減少は、ITエンジニア人材においても例外ではありません。 昨今では、海外エンジニア人材の採用により、ITエンジニア不足に対する活路を見出す企業も増えてきました。 今後の日本のIT産業の発展に欠かせない「海外エンジニア人材」の現状を、複数回にわたり詳しくレポートしていきます。


第1回 中国編
第2回 インド編
第3回 韓国編
第4回 台湾編
第5回 新興国編

「大衆創業、万衆創新」
世界の工場からイノベーション国家へ

草の根からビジネスを起こして誰もがイノベーションを推進する―――。
「大衆創業、万衆創新」とは、中国習政権二期目のスローガンです。
1978年に中国沿岸の5都市が経済特区に指定されて以降、中国は”世界の工場”として急速に経済発展を遂げます。
しかし、その姿も今は昔。世界の製造を一手に担うことで成長してきた中国は、今日ではイノベーション国家に姿を変えています。

• 世界のドローン市場の7割を占める”中国初の真のグローバル企業” DJI
• アクティブユーザー7億人。2019年世界時価総額ランキング8位 Tencent
• 1999年創業、中国最大のECプラットフォーム運営企業 Alibaba

DJIの誕生地でもある”中国のシリコンバレー”深センでは、スタートアップがひしめき合い、「深センの一週間はシリコンバレーの1ヶ月」と言わしめるほどです。
360度撮影可能なカメラ、スマートキー付きのシェアサイクル、無人コンビニなど、アイデアを次々と形にする企業が非常に速いサイクルで出現しています。

このように中国国家の関心は、「造る」ことから「創る」ことへ完全にシフトしました。

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慢性的なエンジニア不足感
ただし、今後毎年800万人の新卒IT人材がマーケットに

中国の通信機器大手Huaweiが、2018年8月に初めてIT人材に関するレポートを発表しました。
中国国内のIT人材の現状について、以下のように記述しています。

現状のITエンジニアの数は約200万人
750万人のエンジニアが不足している状態

750万人のIT人材不足と聞くとその規模に圧倒されそうになります。
しかし、今後毎年800万人の新卒IT人材が世に出てくる(現在の中国の進学率は50%程度)と試算されている中国では、それほど深刻ではないのかもしれません。
慢性的なIT人材不足感を抱えながらも、IT人材数は引き続き10%に近い成長率で伸びていくものと思われ、中国は間違いなく世界トップクラスのIT国家になりつつあります。

Go言語人材をアジアで最も抱えているのは中国

プログラミング言語については、大学教育の場では従来よりC++/Javaが主流です。
一方で、産業界のWeb技術については、近年JavaScript/Python/Goのニーズが増えています。
これは、アメリカ企業の開発拠点が中国内にあるためと思われます。
実際、アメリカに次いでアジアの中で最もGo言語人材を抱えているのは中国だと推察されます。

IT人材の国内給与水準は上昇維持傾向
併せて日本への就職意欲は後退気味に

中国内のITエンジニアの平均給料は、日本円にして200万円相当です。
しかし大手IT企業に絞って見てみると、給与水準はすでに日本並みまたは越えている状況です。
具体的には、新卒で600~1,000万円、経験者層は日本円1,000~1,500万円程度にまで上昇しています。

なお、マンパワーグループのグループ企業であるエクスペリス・エグゼクティブのコンサルタントは2018年に以下のような経歴の中国人エンジニアにお会いしています。

Aさん:北京大学で機械学習を専攻。新卒でAlibabaから1,000万円オファー。
Bさん:Baiduで3年のweb開発経験有り。年収は日本円で1,300万円相当。

上気のような待遇上昇に加え、イノベーションを重んじる企業文化と明瞭な人事評価制度を設けるTencentが良い例のように、職場としての中国企業にも変化が生まれた結果、日本への人材流動は抑えられる形になっています。

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Tier1人材は中国内外で争奪戦状態、
Tier2人材にアプローチすることがカギに

最大手テクノロジー企業群に勤務経験があるTier1人材は、欧米メジャーIT企業はもちろん、強大な内需を背景に成長した中国内ビックネームも含めて獲得競争が繰り広げられています。
その待遇も上昇傾向であることから競争はさらに激化する見通しです。

ただし、進学率50%程度の現在でさえ、毎年800万人規模のIT人材を輩出するパワーを持っている中国です。
IT人材のリクルーティングでは、より多くの数を抱える内陸部のTier2人材に早期接触し、発掘することがカギと言えるでしょう。

中国では、日本国内よりも大きなマーケットでIT人材のリクルーティングができますが、一方で、自社の基準に照らした事前の技術力の確認を行うことはもちろん、日本語やビジネスマナーの教育を行うなど、企業側の細やかな観察眼と育成への粘り強さが求められそうです。

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