人材派遣を導入する企業側のメリット・デメリットと受け入れる際の注意点

人材派遣を導入する企業側のメリット・デメリットと受け入れる際の注意点

(2021年4月20日更新)
経営の効率化や人材不足の解消に向けて、人材派遣の活用を検討しているものの、人材派遣についてよく知らないという企業も少なくありません。人材派遣サービスを十分に活用し、その効果を得るために、人材派遣サービスのメリットとデメリット、他の雇用形態やサービスとの違い、派遣社員を受け入れする際の注意点を解説していきます。

【資料ダウンロード】はじめての派遣スタッフ受け入れガイド <初級編>

はじめての派遣スタッフ受け入れガイド

01. 人材派遣サービスの仕組み
02. 派遣スタッフを受け入れするまでに
03. 派遣契約の締結
04. 派遣先に求められる基本的な労働法知識
05. 派遣スタッフ受け入れにあたってのコツ
06. Q&A

人材派遣サービスを活用するメリット・デメリット

人材派遣とは派遣会社が労働者派遣契約を締結している派遣先企業へ、派遣会社が雇用している労働者を派遣し、派遣先企業の指揮命令に従って労働者が働くというサービスの事です。直接雇用している従業員とは異なるので、派遣先企業が派遣社員を受け入れるにはメリットとデメリットがあります。

メリット

  • コスト削減

人材派遣サービスでは、業務の繁閑・業務量に応じて就業期間や就業時間を定めることができるので、コストを変動費化することができます。また派遣会社が就業する人材を選出し、雇用するので、求人を告知するコストや採用過程で発生する人件費、派遣社員の社会保険料などの労務管理コストも削減できます。

 

  • 専門性の高い人材確保

スキルや知識を活かしてフリーランスとして活躍しているプロフェッショナル人材も、派遣会社に登録しています。財務スペシャリストやプロジェクトマネージャーなど、専門スキルに特化した人材を、必要な時期に即戦力として、迎えることができます。社内で経験者がいない業務を取り入れる際には、その業務経験者を派遣社員として受け入れることで、効率的に業務を導入する事ができます。

フリーランス人材の派遣については「フリーランス人材の活用でビジネスを加速させる」で詳しく解説しています。

 

  • 業務効率の向上

定型業務を派遣社員に任せることで、自社社員は高度な判断や創造力が求められるコア業務に専念できるようになります。ノンコア業務に割く時間を減らし、自社社員の慢性的な残業時間の削減に役立ちます。また急な業務増加や社員の退職などの理由から、すぐに人材が必要という場合でも、派遣会社が登録者の中から求める条件に適合する人材を選出し派遣するので、短期間で人員を確保することができます。

 

デメリット

  • 業務と就業期間に制限がある

派遣契約締結時に派遣社員に依頼する業務内容を定めます。そのため契約範囲外の業務を依頼するのは契約違反となるため注意が必要です。また、一般的な派遣社員は派遣期間に制限があるため、「長期的な重要業務」などに携わる場合は、業務終了よりも派遣契約の終了が先になる可能性があります。

派遣社員が契約終了する時には、業務を把握している人が社内に誰もいないという事態に陥らないよう、派遣社員の担当業務を日頃から把握し、適切に引継ぎがなされるよう確認をする必要があります。業務を属人的にせず、マニュアル化するなどで契約終了におけるリスクを低減できます。

 

  • 帰属意識の低さ

派遣社員は社外リソースのため、自社内の従業員と比較して帰属意識が低い傾向にあります。帰属意識が低いことで起こりうるリスクを低減させるために、自社従業員と同様にコンプライアンスやセキュリティの勉強会などの実施も検討する必要があります。

 

派遣社員と他の雇用形態やサービスとの違いは?

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指揮命令はしているのに雇用主が異なる派遣社員と直接雇用している従業員との違いや、他の人材サービスとの活用方法の違いなどを理解しておくことで、目的に応じた人材を確保する事ができます。

直接雇用(正社員・契約社員・パート・アルバイト)との違い

派遣社員は派遣契約によって業務範囲が明確化されている

直接雇用の従業員であれば、急に忙しくなった隣の部署の業務を手伝うというケースもありますが、派遣社員の場合、派遣契約で定めた範囲外の業務を依頼することは、禁じられています。ビジネスの状況変化などがあり、契約範囲外の業務を派遣社員に依頼したい場合は、まずは派遣会社に相談しましょう。

契約外の業務の依頼ができないことに不自由さを感じるかもしれませんが、業務が明確化されていることで、その業務に精通した人材を確保することが可能になります。

 

派遣社員には禁止されている業務がある

雇用と指揮命令が異なる派遣社員の安全確保や、業務上の監督責任を明確にするため、禁止業務が派遣法で定められています。

  • 港湾運送業務
  • 建設業務
  • 警備業務
  • 医療関連業務
  • 士業

 

禁止業務の詳細や理由は「派遣禁止業務とは?人材派遣を利用する企業が知っておくべきこと」をご覧ください。

 

期間制限がある

派遣法では労働者の派遣就業を臨時的・一時的な働き方として位置づけているので、一部例外を除き、派遣期間の制限があります。派遣先同一事業所が派遣社員を受け入れられる期間は、原則3年が限度となります。また一人の派遣社員が派遣先の「同じ部署」で勤務できる期間も、3年が上限となります。その後は「異なる部署」であれば派遣社員として勤務することができます。

一方で、31日未満の日雇い派遣も一部例外を除き、禁止されています。

期間制限の詳細は「派遣契約の変更・更新・終了に関するルールについて社労士が詳しく解説」をご覧ください。

 

パート・アルバイト・契約社員も派遣社員のように契約期間は原則3年となりますが、業務に関する制限はありません。雇用形態による違いは「雇用形態の種類と違いについて解説!自社に合った雇用とは?」で詳しく解説しています。

 

業務委託との違い

業務委託とは自社で賄っていた業務の一部、またはすべてを外部の企業や個人に委託する手法のひとつです。そのため個人事業主に依頼する場合でも、両者の間で交わされるのは雇用契約ではなく、業務に関する委託契約となるため労働法は適用されません。また指揮命令権はなく、業務遂行に対して対価を支払います。

派遣と業務委託の違いは「派遣の活用法とメリット。アウトソーシングとの違いとは?」で詳しく解説しています。

 

人材紹介との違い

人材紹介サービスとは企業と転職者の間の雇用契約成立を目的とし、企業の要望に応じた人材を企業に紹介するサービスです。人材派遣は「人を紹介」するではなく、「労務を提供する」ことが目的なので書類選考や面接などの特定行為をすることは禁止されていますが、人材紹介は「直接雇用する人を紹介する」ことなので特定行為が認められています。

人材紹介サービスの詳細は「中途採用における人材紹介のメリットとは?契約から手数料の相場まで解説」をご覧ください。

 

派遣社員を受け入れる際の注意点

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3種類の派遣

派遣には派遣社員と派遣会社の間で締結している雇用契約や、派遣先企業と派遣会社の間で締結する派遣契約によって大きく3種類あります。

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それぞれの詳細は「無期雇用派遣とは?有期雇用との違いや受け入れるメリット、留意する点を解説」「紹介予定派遣と派遣の違いを理解し、優秀な人材の獲得に活かす」をご覧ください。

 

不合理な待遇差禁止

2020年4月1日に派遣社員の不合理な待遇差をなくすために、改正労働者派遣法が施行されました。この改正派遣法では、派遣先企業は派遣社員に自社従業員と同様の福利厚生の利用や、業務に必要な学びの場を提供することが義務化されています。2020年改正派遣法で明示された派遣先に求められることは「派遣法改正後の派遣サービスをどう利用する?同一労働同一賃金を踏まえて解説」で詳しく解説しています。

 

派遣社員の就業開始

派遣社員の雇用主は派遣会社ですが、就業先である派遣先企業にも指揮命令者として派遣社員に対する責任が発生します。そのため派遣契約範囲外の業務を依頼しないよう社内の関係者に周知・指導する、適切な勤務時間で就業しているかなどの管理が必要になります。「派遣社員の管理担当者が知っておくべきポイントを詳しく解説」では、管理項目と対応方法を解説しています。

また、派遣社員の受け入れ準備やコミュニケーションの取り方は「派遣社員を受け入れるときに知っておきたいポイント」をご覧ください。

 

まとめ:即戦力を確保できる人材派遣サービス

外部人材を受け入れる人材派遣サービスにはメリット・デメリットがあります。しかし人材派遣サービスの活用法を理解することで、必要な人材を、自社の状況に応じて効率的に確保することができます。特に業務内容が決まっており、即時に人材が必要というときには大変有効なサービスです。効率的な組織運営、人材不足解消などに効果がある人材派遣サービスの活用をしてみてはいかがでしょうか。

派遣会社への依頼方法は「知っておきたい、派遣会社に人材派遣を依頼する際のポイント」で詳しくご紹介しています。

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はじめての派遣スタッフ受け入れガイド【中級編】

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01.派遣先の講ずべき措置とは
02.派遣契約遵守と適正な就業環境確保
03.派遣期間の制限
04.直接雇用労働者の募集情報提供
05.派遣先責任者とは
06.離職者の受け入れ禁止について
07.派遣先管理台帳とは
08.派遣社員受け入れ前の注意点

働き方やビジネスの変化と外部人材管理への影響

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01. コロナ禍直前の状況からの振り返り

02. 中期的な外部人材管理体制の見直し

03. 新しい外部人材管理の視点の導入

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